【選手レースレポート】全日本選手権シクロクロス宇都宮 WE 小田 恵利花
全日本自転車競技選手権大会シクロクロス
◇天候:晴れ
◇コースコンディション:ドライ
*フロントタイヤ:Vittoria TERRENO MIX1.6bar
*リアタイヤ:Vittoria TERRENO MIX 1.6bar
◇結果:9位
例年と大幅なコース変更はなく、フライオーバーや難所となるようなコーナーやセクションもない。また、以前あったタイトなコーナー区間もなく、テクニカル面では容易で、パワー勝負なコースレイアウトになっていた。
ろまんちっく村でのレースで毎回、大きな遅れをとっていた3段坂で、今回も苦戦を強いられることとなった。
レース前日の午後試走では雪舞う中、大勢が通るライン以外に自分が走れるラインがないかを試し、コースコンディションが変わった時や詰まったシチュエーションに備えた。また、チームメイト達からアドバイスをもらい、自分にとって走りやすく安全牌なライン取りを定めていった。
当日午前試走では、ピットでのバイク交換の感覚合わせを納得するまで反復した。他のカテゴリーのレースの走りを見ながら、キャンバーの折り返しのセクションをどうクリアするかをチームメイトと煮詰めていった。午後試走では、コースコンディションと最終確認のため、チームメイト達とライン取りのチェックをし、ライン取りに迷うことなく走れる状態にした。
2列目スタート。
ホールショット狙いだったが、前を切り抜けるのに時間をかけてしまい、速度を乗せ切る前に、コーナーへ差し掛かる。
予想してたよりもコーナーごとに詰まり、アウト側に膨らんで抜いていく形がベストだったと思えるほ減速を強いられ、無駄足を使いながら6位で砂区間へ。
三段坂、シングルトラックの後の二段坂、180°折り返しのキャンバーの3箇所は乗車クリアできず、下車。
苦手なランがとても遅く、下車区間とシケインでのタイムロスがレース結果に大きく響くこととなる。
タイムロスした分を直線やコーナーで稼ぐも、5位の選手の背中が遠くなる。
しまいには6位争いパックからも落ち、一時は7位をかろうじて維持していたが、下車の登坂で2人に抜かれ、9位に。
何度も何度も追いついても、下車区間で前を走る選手の背中が遠くなる。タイムロスした分を追い上げようと、クリートの土を取る以外に脚を休ませる箇所も生み出せず、必死になって走ってた。そのため、最終周回のシケインの時には、脚の感覚がなくなっていた。メリハリをつけた走りをしていたら、得意な直線を活かせた可能性もあったので、冷静な判断ができるようにしたい。
チームメイト達の力を集結させ、複数のライン取りを準備できていたことや安全牌なライン取りを把握できていたことで、レースでは一度も落車することなく、走り切ることができた。また、タイムを稼ぎ、前を走る選手との差を詰めるでき、その点では自信となった。
一方で、追い抜くタイミングに躊躇し、せっかくの優位なコーナーやセクションでの速度を活かせなかった場面があった。
目標としていた5位からは程遠い結果となってしまった。しかし、下車区間でのランや三段坂・二段坂を乗車クリアできる脚力を身につけることで、確実にジャンプアップできることは見えた。
来シーズンの全日本CXでは、チームメイト皆で喜び合える走りをしたい。そのために、コツコツとトレーニングを継続できるように工夫していきたい。
📸 Kensaku SAKAI(FABtroni+camera)