全日本選手権 藤田拓海
今年初めて走るU23でのレースでしたが、来年に向け手ごたえの感じられるレース内容となりました。
コースは一周3km程で、短めの坂や細々としたコーナーが多く、1発の力がでどれだけスピードを乗せられるかが勝負を分ける事となる。
レース当日は、朝の試走に間に合わせる為に6時半頃に会場入り。コースを確認してみると霜が降りていて、非常にスリッピー。自分達がレースをやる頃にはコースがどうなっているかを予測し、そこまで滑らないだろうと予想しノーマルタイヤをチョイス。
試走時間が終わるとすぐジュニアのレースが始まるので、高校の後輩のレーススタートを見送ってから自分の準備に取り掛かる。
アップをする前、腰が痛くならないようにする為、エリートでレースを走るPAX PROJECTの宮津選手にテーピングをしてもらう。お忙しい中ありがとうございました。アップを終えて、脚にオイルも塗って準備完了。レーススタートを待つ。
レーススタート。意外な程落ち着いてスタートが切れた。すると、ピットを過ぎた辺りのヘアピンで先頭2人が落車。その間に先頭に出た。この順位を死守したかったところだが、ホームストレートですぐさま順位を奪われてしまう。
林道エリアに入ると、朝方までの霜が溶けきっていて路面はドロドロ。試走とは全く違うコンディションであった為にコーナーは慎重にならざるを得なくなった。キャンバーなども非常に滑りやすく完全にビビってしまった。ここで1周目を完了。
大まかなコースの状況を把握したので、試走の時とは走りを変えて残り周回を完了させていく。他の選手もコースの変化に対応しきれていなかったようで、思わぬところでタイム差が縮まる。なので今回は割り切って、攻めれるところで攻め、苦手なところは落ち着いて対応する。そういう走りをするとこで前との差はすぐに埋まり、一時は3位までをも捉えた。
しかし、4周目の後半ここで思わぬトラブル。キャンパーを落ち着いてクリアして自転車に乗車したらチェーンが外れてしまっていたのだ。ここで一旦自転車を降りてチェーンをはめ直す。これで3位との順位争いはもはや絶望的となってしまった。4位とも20秒程離されてしまいかなり厳しくなってきた。
しかし、最終ラップで4位の選手を再び捉える。裏のストレートでインを刺しオーバーテイク。そのまま独走に持ち込もうとしたが、相手ももちろん諦めてはいなくフライオーバーの前で抜き返されてしまう。ゴールまであと僅か、最後は出し切ると心に誓い残り2コーナーに全てを掛けた。ピット裏のストレートで前の選手と並びテールトゥーノーズ。アウトアウトインのラインで立ち上がり、お互い並んだまま最終コーナーへ。しかし相手が半車身出ておりインを塞がれてしまう。最後はお互いスプリントでゴール。
結果は同タイムで5位。結局刺しきれなかったが互いの健闘を誓い最後は握手。
レースを振り返ると、今までに無く冷静にレース展開をできた事に自身の成長を少し感じる事が出来ました。しかしながら、まだ多少慌ててしまう面もまだあるので、そこをいかに少なくできるかが今後の課題です。表彰台には乗れそうなレースだけあってやはりそこは悔やまれます。
しかし、今シーズンで一番楽しいレースだったなとも思います。またこの様なレースができる様頑張りますので応援よろしくお願いします!