関西#4 向山浩司
昨日のマキノは24位。
まだまだ理想には程遠い内容ですが、前回の幕張からの修正や新たな課題など、次に向けての材料がたくさんのレースでした。
マキノは滋賀の山奥。東京からは遠いし、昼の時間帯の試走が無いので、当日入りはなかなか難しい。
そこで土曜日の朝に出発。土曜日の前日試走は雨の予報だったので、当初は走らない予定だったけど、着いたら思っていたよりもドロドロじゃなかったので、結局前日試走もきっちりと。
幕張からの課題はとにかくテクニック面だったので、ポイントポイントで攻め方をしっかり頭にたたき込む。
なぜこのラインなのか、他のラインではどうなのか。レースが始まってしまうと流れに任せて走ってしまう部分をしっかり熟考する。思えば今までそう言う作業が少なすぎた気がする。
明けて当日。
朝から試走をしてみる。前日もそうだったけど、相変わらず路面はウェットだけど、芝がしっかりしているのでドロドロの場所は殆どなく、マッドではなく、ノーマルタイヤで行けそうだ。
しかし、ある意味、関西シクロクロスにおいては、朝の試走だけではあまり参考にならない。
何故なら、もの凄い人数の選手が走るので、午後のUCIメンのレースの頃にはキャンバーセクションはだいぶ荒れてしまう。
レーススタート前にキャンバーを見に行ったけど、案の定酷い状態。これを確認できる昼の試走があると嬉しいんだけど、無いなら無いなりの対応をするしかない。当初の予定通りノーマルタイヤでスタートするけど、ピットにはビットリアのマッドタイヤ「XL」を履かせたスペアを用意。芝が剥がれてツルツル滑るような場面ではよく地面に食いついてくれる。
そしてレーススタート。
白樺湖同様、マキノもかなり脚にくるタフなコースなので、最初のポジション争いで不必要に脚を使い過ぎてしまうと後半にキツくなるので、あまりガンガンやらない作戦。数十メートルの間に1人抜くために全力ダッシュして全開ブレーキングとかは効率が悪い。それが必要な場面もあるけど、マキノのコースを1時間コンスタントに走ろうと思うと、それは避けたい所。
しかし、白樺湖の時は周りも比較的おとなしかったのに、今日はやけに後方からガツガツ上がってくる。こっちの相応のスピードで走っているのに、後ろの選手が「1時間持たないでしょ」って感じのスピードでバンバン抜きに来て、1周終わるころには40番くらいまでポジションを下げてしまった。
この時は焦った。
完全に後方に埋もれてしまい「あれ、俺今日はめちゃめちゃ調子悪いのかな」と思った。スーパー調子悪いのかと思ってリタイヤしようかとすら本気で思った。
そんな1周目を終え、周りが元気なくなってきた2周目からいよいよ追い上げ開始。
まずはマシンを替える。やっぱりコースがだいぶ荒れてて、マッドタイヤの方が安定して走れる。
XL履いたマシンで余裕が出来て、一人ずつ淡々とパスしていく。
程なく30番前後くらいまで上がると、いつものメンバーがいて「どうやら出遅れたけど、調子が悪い訳では無いようだ」とちょっと安心。けど、30番を目指してレースしている訳では無い。
埋もれながらも最初に脚貯められたお陰で、周りより自分の方が明らかに脚に余裕がある。
ここから先は簡単に抜けるメンバーじゃないけど、それでも周回を重ねるごとに着実に順位を上げる。
そして、ラスト2周とちょっと。
ようやく賞金圏内の20位まで上がり、さらにさらに手が届きそうな所に3人くらいのパックがいる。
(※ちなみにこの辺には関西勢がたくさん。関東も頑張ってるけど、関西勢の層が厚い)
自分の中でイケイケムードになり、一気にそこまで行きたいなと焦りが出てしまった。。。
弱虫ペダルの聖が落車したのと同じ、フライオーバー前の高速な右コーナーでスリップダウン。
ここはいつもイン側の脚を出して曲がっていたので、幸いすぐに脚が出て支えられた。
しかし、支えている脚ごと滑りまくり、落車自体は間一髪回避したけど、踏ん張った際に腰に痛みが出始めた。この辺の悪い展開は幕張の時と一緒。
なんとかラスト2周回に突入し先を急ぐが、ペースが上がらなくなって、ズブズブと抜かれてしまう。
それでもそのまま耐えてファイナルラップに入りたかったが、80%ルールに引っかかってしまいそこで終了。
24位。
良い点はスリップダウンするまでは集中力を切らさず淡々と順位を上げる走りが出来たこと。フィジカル的にもギリギリの所まで追い込めたし、そんな中、コーナーも自分なりに安定して攻められた。とにかくテクが無い分はまず集中力でカバーしようと言う作戦は実行出来た。
それと、念のためピットにマッドタイヤを履かせたマシンを準備したこと。状況の変化に合わせてマシンを用意できたのは大きかった。ノーマルタイヤしか準備していなかったらもっと悲惨な結果だったのは明白。
逆に反省点は1周目であまりにも後方に埋もれてしまったこと。
周りに惑わされず、最初で脚を使い過ぎないようにすることは重要だけど、それでももう少し前で展開しないと渋滞にハマってロスも多い。1周目でトップに対してあまりにも大きな遅れを取ってしまったのが、完走出来なかった最大の要因だった。やりようによっては防げたことなので、完全に自分のミスだったと思う。
今回のマキノは甘くない結果だったけど、幕張からの修正は出来たことが好材料。
逆に今回の課題は野辺山では改善したい。きっとフルメンバーの野辺山や全日本は最初の1周目からガチャガチャした展開になるので、オーバーペースは避けつつ、そこに埋もれるようなことは避けなければならない。
次は野辺山。場合によっては2デーで走るのはひょっとしたら今年が最後になるかも知れないけど、去年同様集中してしっかり走れば完走できるし、もっと上を目指せる。全日本に向けて勢いが付くようなレースをしたいと思います。