【選手レースレポート】幕張クロス 向山浩司

幕張クロス。不運も重なり、全力を尽くしたものの全く良いところが無いレースになってしまいました。

シクロクロス東京が無い今、首都圏でお祭りっぽく開催される重要なレースであるこの幕張。
前戦の寒河江UCIでUCIポイントを取った勢いそのままに、良い走りをしようとここに向けて調整してきました。
特に寒河江に比べてメンバーが濃いうえに、コースもテクニカル。だからこそ、こう言うレースでしっかり結果を出したいと思って準備しました。

当日は朝早くに到着し、2回の試走をしっかり走る。
一番難しいキャンバーもラインとギアを合わせればフル乗車で問題無くクリア出来て、手ごたえを感じつつ試走終了。
ぬかるんだ部分も乾いてきているので、タイヤは迷うことなくVittoriaのTerreno MIXにして1.6気圧にセット。

スタートは2列目。テクニカルセクションは絶対に渋滞するので、スタートから少しでも前にポジションアップしたい。

そんな感じでスタート。
スタートがまあまあ上手く決まり、スタートループを抜けた後の芝区間に入って行く。
芝区間のS字に向けて、いい具合にポジションアップが出来たが、S字(右⇒左に曲がるセクション)に入る瞬間、左に別の選手がかぶった状態でコーナー突入。相手が明らかに前に出ていれば、当然自分も譲るんだけど、全く同じ位置でコーナーに入ったうえに、自分は右(イン側)だったものだから差し込んでやや先行。
しかし、S字コーナーだけにその直後にすぐにインとアウトが入れ替わり、自分がいた右側はアウト側ラインになって、競っていた選手が抜き返してきた。

自分も踏ん張ったものの、抜き返されたから仕方ないと思って後ろに着こうとした矢先。
故意かどうかは分からないが、抜き返してきた選手が外側に膨らんできた。これで相手の後輪と自分の前輪がはする。
直線だってハスったら後ろの方が転ぶのに、コーナーリングの真っ最中。
なんとか落車だけは免れようと、逆サイド(右側)に大きく振って逃げる。落車だけは回避したけど、コースアウトしてマシンにコーステープが絡まり復帰に手間取る。
戻った時にはほぼ最下位。

この瞬間、正直『終わった』と思った。
スタートして1分もしない内にレースを捨てるようなことはしないし、ここからまた出来る限りの追走はするけど、UCIポイントはおろか、完走すら難しいとすぐに悟る。

なにせ出走人数90人。小貝川みたいな流れるコースだったら、テクニカルセクションで渋滞しても、どこかのラインから抜いて前にドンドン上がれるけど、幕張は渋滞すると完全にラインが塞がれて前に上がれない。
実際、最初の2周は渋滞が激しく、直線でドンドン抜いてポジションを上げるものの、渋滞にはガッツリ捕まり全くペースを上げられない。その間に先頭はどこに行ったか分からない状況。

3周目以降もキャンバーでは前の遅いペースに突合せされフラストレーションが溜まる一方。
結局、試走ではフル乗車で上がれたキャンバーも、何だかんだで前が詰まっていて、乗車でクリア出来たのは1回だけだった。

中盤以降、直線ガン踏みでいよいよ疲れて来たのか、40位前後からなかなかポジションが上げられなくなってきた。
そこから可能な限りプッシュして、数名抜いたところで80%ルールにひっかかり終了。
-2Lapの34位。

思えば去年も似たようなトラブルで不本意なレースだった。幕張は鬼門だな。

1周目のトラブルはかなりイラッとするけど、レース中の出来事だししょうがないと思う。
次は同じトラブルに巻き込まれないように気を付けるだけ。
それよりも気になったのが、中盤にペースを上げられなかったこと。
確かに後ろから上がって来るのに、ずっと直線を全開で踏んでいたから脚には来ていたけど、もっと実力のある選手なら中盤も、もっと速いペースで走れる。そこがまだまだ自分には足りない。

それにしても、外的要因とはいえ、こう言うダメなレースをしてしまうと、サポートに入ってくれた人や、応援に来てくれた人にただただ申し訳ない気持ちになる。

おまけにこの3連休はシクロクロスのイベント続きで毎日寝不足のまま早起きが続き、心身ともに下がり気味。
今後のスケジュールは遠方のレースを避けて茨城CX涸沼⇒野辺山⇒全日本と言う日程なので、なんとか立て直して、幕張の借りを倍返ししてやりたい。

とにかくただただ悔しくて、この鬱憤をレースで早く晴らしたい。

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